朝ぼらけ・第111号を発行いたしました。 ※卒業式・全文データはページ下部に併記※
第111号は巻頭に、直前に迫ってまいりました創立百周年関連について事業内容の詳細や各卒回の募金進捗状況を記載しております。
平成29年度 常任幹事会での、重要な決議事項・報告事項も記載されておりますので、ぜひご一読ください。
◆ついに創立百周年◆藤和義 福中・福高同窓会長
●人事異動について、
●福中・福高校同窓会常任幹事会 報告、
●寄附金卒業回別集計 一覧表、
●創立百周年関係行事(平成29年~平成31年)、
●平成28年度 福中・福高同窓会 入会式、
●第69回 卒業証書授与式、
●大学別合格者数、
●紅梅会だより、
●紅梅会総会を終えて、
●「臓器移植の父」トーマスE・スタールズ先生と私(高18回 藤堂 省さん)、
●白石正彦氏(高17回)がご逝去されました、
●厄払会を終えて、
●Andrew Mayberry先生の紹介、
●修学旅行についてのお知らせとお願い、
●平成29年度 福中・福高同窓会総会のお知らせ、
●平成29年度 福中・福高ゴルフ会のお知らせ、
●編集後記、
などの内容となっております。
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式辞の全文データ
福岡県立福岡高等学校長 井上 拓夫 千代原頭に吹き渡る風にも早春の気配満ちゆく、今日の佳き日に、県教育委員会をはじめ、多数のご来賓、保護者の皆様のご臨席のもと、福岡県立福岡高等学校第六十九回卒業証書授与式を挙行できますことは、卒業生はもとより、本校教職員・生徒一同、誠に光栄であり、心から感謝申し上げます。 ただいま、三百九十一名の生徒の皆さんに、栄えある卒業証書を授与いたいました。卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。これまでの皆さんの努力と研鑽を心から讃えたいと思います。また、この日まで長きにわたって皆さんの勉学を支え励ましてこられた保護者の皆様方に対しても、ここに深く敬意を表します。 本日のこの喜びは、卒業生の皆さんのたゆまぬ努力の結果であることは言うまでもありませんが、これまで皆さんを慈しみ育ててこられた、ご家族をはじめ、多くの方々の愛情とご支援のおかげでもあります。「生きていることは、誰かに借りをつくること。生きていくということは、その借りを返すこと」という言葉がありますが、この人生の節目に当たり、お世話なった方々へ素直に感謝の気持ちを伝えてもらいたいと思います。 さて、「未見の我」という言葉があります。「未だ見たことのなかった自分」すなわち、人は誰でも自らの中にいまだ知らない可能性を秘めているということです。皆さんは、それぞれが目標を定め、この学舎で学業はもとより、部活動、学校行事、生徒会活動など目の前の一つ一つに誠実に向き合い、ベストを尽くしてきました。その日々の真摯な生き方の積み重ねによって、皆さん一人ひとりがそれぞれの「未見の我」を見つけたものと確信しています。 また、皆さんの卓越したリーダーシップとフォロワーシップによって、福高生が誇る団結力やひたむきさが一層輝き、福高祭や体育祭などの多彩な行事も大変充実したものとなり、本校の歴史に新たな足跡を残してくれたことを大変、誇りに思っています。皆さんの本校での日々、ここにいる仲間たちと支え合い、喜びも悲しみも分かち合う中で自分という存在を確かめてきたはずです。時には葛藤もあったかもしれません。しかしそれも、いつの日か、皆さんの人生にとっては欠かせない、青春時代の一頁を彩る懐かしい一場面となると思います。 パナソニックの創始者で経営の神様と呼ばれた松下幸之助氏の言葉に「春が来た。夏が来て秋が来て、冬が来てまた春が来た。同じことの繰り返しのように見えるけれども、木々は一回り大きくなった。それぞれにそれだけ成長している。決して同じではない、繰り返しではない」とあります。本校での思いは誰しも違います。皆さん一人ひとりの貴重な経験がそれぞれの成長を生み、人格を形成し、そして皆さんにしか歩めない道をつくっています。他者には歩めない、自分だけの道です。この道は狭隘なところもあれば、上りもあれば下りもある。時にはルートを見失うかもしれませんが、皆さんは、自らの力を信じ、自らの人生のかけがえのない道を、これからも懸命に歩み続けてください。 さて、今日グローバル化や少子高齢化が急速に進展し、国内外に様々な問題が山積しています。社会の仕組みが大きく変容し、これまでの価値観が根本的に見直されつつあります。このような時代に生き、未知の時代を切り拓いていくためには、主体的に学び続ける力が重要となります。 「学ぶ」ということは、単に知識を得ることだけではありません。この変化の時代には過去の延長線上でものを考えたり、問題を解決するのは難しくなります。新たな状況を自らの頭で理解し、問題を解決する力が求められるとともに、多様性の中で、共感力を持ち、人間力を向上させ、成長していくことが必要です。どうか生涯にわたって、学ぶ心を忘れず、絶えず知性を磨き、社会のために、力を尽くしてもらいたいと願っています。 アメリカの詩人ウィルコックスの詩「運命の風」に「ある舟は東に進み、また他の舟は同じ風で西に進む。行くべき道を決めるのは疾風ではなく帆のかけ方である。海の風は運命の風のよう。生涯という海路を辿るとき、ゴールを決めるのは、凪か嵐ではなく魂の構えだ」という一節があります。これからは、それぞれの人生という大海へ旅立ちます。人生という名の海路のゴールを決める魂の構えとは何でしょうか。その一つは我々一人ひとりが「高い志」を持つことだ考えます。「高い志」の実現を図るための日々の努力の積み重ねがゴールを目指す重要な出発点となります。 また、荒波にもまれ、壁に突き当たり、悩んだりすることがあるかもしれません。その時には、明確でぶれない人生の「座標軸」ともいうべきものがあれば、困難な状況を乗り越える拠り所となるはずです。皆さんには是非、本校で学んだこと、いろいろな試練を乗り切った経験をもとにして、自らの人生の「座標軸」を再構築して下さい。ぜひ、これからは昨年ノーベル医学生理学賞を受賞された大隅良典先生の言葉にもありましたが、目先の役に立つか立たないかや結果ばかりに一喜一憂せず、「高い志」のもと長期にわたる目標を持ち、何事にも挑戦して下さい。様々な挑戦はリスクを伴うかもしれません。しかしながら、南極の海に真っ先に飛び込む「ファーストペンギン」のように時代をリードする先駆者を目指してほしいと思います。失敗や挫折を恐れることなく挑戦し続ける勇気こそが、未来を切り拓くと信じ、更なる飛躍を遂げて下さい。 いよいよ本日をもって皆さんは本校を離れます。福高生は単に、福高生であっただけではなく、一人一人の人生において自己実現を果たし、社会の一隅を照らすことができたときに、初めて、福高で学んだ価値が輝き始めます。福高を誇る人間ではなく、福高が誇れる人間になってほしいと思います。 終わりに当たり、保護者の皆様には、この三年間、本校の教育活動に絶大なるご理解とご協力を賜りましたことに心から感謝申し上げます。私たち教職員一同は、これまで全力を傾注して指導にあたり、また、ともに学んで参りました。前途有為な皆さんとともに三年間同じ学舎で過ごせたことに感謝しつつ、皆さんを送り出すことができます。それでは卒業生の皆さんの洋々たる前途が健やかで幸多きことを心から祈念して式辞といたします。 (式辞より抜粋) |
送辞の全文データ
在校生代表 福田 蓮 校門の木々にも新たな息吹が感じられる、今日のこの佳き日に、門出の時を迎えられる卒業生の皆様、ご卒業おめでとうございます。在校生一同、心よりお祝い申し上げます。 先輩方が、荘厳な石造りの校舎を臨む正門をくぐられてから、早、三年が経ち、今、走馬灯のように思い出の数々が、頭の中を駆け巡っていることと思われます。 不安と期待で胸を膨らませ、新たな人生の第一歩を踏み出した入学式、そして、その三か月後には、久住高原で二泊三日の宿泊研修が行われました。まだ、未明にも関わらず全員が定刻通りに集合し、早朝登山を成功させました。生憎、日の出を見ることは叶わなかったにせよ、そこには達成感と充実感に満ち溢れた表情があったと聞きます。そのように何事もチャレンジ精神を持って取り組まれた先輩方は、現状に満足することなく、学校のあらゆる場面で挑戦を続け、私達、後輩を引っ張っていってくださいました。毎日、予習、復習と勉学に励む中で学校行事や、部活動との両立、成功をめざし、後輩に対しては時に厳しく熱い言葉で、時に優しく思いやりのある態度でご指導くださった先輩方の御姿は、常に私たちの模範となりました。 そして、そのリーダーシップは三大行事のなかでも見事に発揮されました。全体参加のハカでみせた団結力のもとに一、二年生が、エールを送った予餞会「コブシ」。校舎の改修工事の影響をものともせず、クラスの力を結集して作り上げたクラス参加発表、文化部の活動のレベルの高さを示し、そのまさに努力の結晶ともいえる発表や展示が彩った福高「六花」。そして、体育祭「光華~1200の花が輝く瞬間~」では、先輩方の存在の大きさを改めて実感しました。どんなときでもグループのことを第一に考え、時には、ユーモアたっぷりに私達を笑わせ、疲れや暑さを吹き飛ばしてくださいました。そして、結果発表のあと、歓喜して飛び上る姿や、悔しさのあまり本気の涙を流していた姿は、今でも忘れることができません。 しかしながら、先輩方が、ここ福岡高校で歩まれてきた道は、決して平坦な道では無かったと思います。時にはつまずき、歩みを止めることもあったかもしれません。しかし、私達が追いかけてきた先輩方の背中は常に堂々としていて、どんなときでも私達の心の支えとなりました。明日から先輩方の姿を福高で見ることができないと思うと、正直、不安な気持ちもあります。それでも私達は、先輩方の逆境に立ち向かっていく勇姿を心に刻み、前進していこうと思います。ですから、先輩方も、もし、これから先の人生で困難にぶつかったときには、私達のことを思い出してください。そして、自分が今まで、、誰かに勇気を与えていたこと、誰かの目標になっていたことを思い出してください。きっとそれが、困難を乗り越える原動力となると思います。 こうして振り返ってみると、先輩方の過ごされた三年間は本当にかけがえのない時間だったと思います。きっと、先輩方がこの福岡高校の中で積み上げてこられたものは、そう簡単は超えられないでしょう。しかし、私達も自らの力と可能性を信じ、新たなる福高を築き、発展させていく覚悟です。ですからどうか先輩方も、福高を卒業した後、いつまでも、私達の目標として、走り続けてください。 (送辞より抜粋) |
答辞の全文データ
卒業生代表 山野 智寛 弥生三月、柔らかな日差しの中、希望を内に秘めた桜の蕾は、春の訪れを待ち詫びています。私達にとっての別れの季節がやって来ました。 本日、御来賓の皆様、校長先生並びに諸先生方、保護者の皆様のご臨席を賜り、多くの後輩達に囲まれて、私達第69回生400名が、卒業の日を迎える事ができました事を心より感謝申し上げます。 3年前、私達は希望と期待を胸にここ福岡高校に入学しました。まだ着慣れていない新たな制服を身に纏い、今日から晴れて福高生だと弾む気持ちでいっぱいだった私達。そんな私達を待っていたのは、先輩方からの洗礼、応援歌指導でした。先輩方の気迫と大きな背中に圧倒され、私達は改めて自分の未熟さを自覚したのです。福高祭、体育祭、予餞会、、、。行事は続きます。私達はただ、ただ必死に先輩方の背中を追い続けました。そして先輩方に負けじと前を向き、進み続けた私達はいつの間にか変わっていったのかもしれません。真の福高生へと。 後輩の皆さん、私達の背中は皆さんの目にどう映っていますか。 今、皆さんに伝えたいことがあります。それはどんな事であろうとも、避ける事なく積極的に取り組んでほしいという事です。福岡高校には勇気を出し、一歩踏み出しさえすれば、自分を変えてくれる、そして、自分を成長させてくれる多くのチャンスがあります。「自分は前に出るタイプの人間ではないから」「そんなの時間の無駄だから」と言う声を耳にすることがあります。確かに、何もしないほうが楽なのかもしれません。仲間と対立する怖さを知らないほうが平和なのかもしれません。しかし、どうか自分で自分自身に限界を作らないで下さい。これからも仲間と共に目標に向かって前に進む喜びを、その時間を是非大切にして下さい。そして、時の流れをただ見つめる傍観者では無く、新たな時代を切り拓く開拓者であって欲しい、そう願っています。予餞会での皆さんの頼もしい姿を見て、明日の福高を託していけると確信しました。百周年を迎える、これからの福岡高校をどうぞよろしくお願いします。 共に3年間を過ごし、共に卒業を迎えた友よ。 今 皆さんはどんな思いでここにいるのでしょうか。目を閉じてみて下さい。私達の福高での3年間。まるでつい昨日のことの様に鮮やかに思い出されます。部活動、予餞会、福高祭、そして高校生活最後の体育祭。熱い夏。真っ青な空、燦々と照らす太陽の下で私達は力の限り叫びました。叫び続けました。何がこんなに一生懸命にさせるのか。何がこんなに心を突き動かすのか。分からないままに。 でも今なら分かる気がします。私達がこんなにも真剣で懸命な気持ちになれたのは、いつも友がそばにいてくれたからだと。皆の意見がまとまらず、どうしていいか分からなくなることもありました。より完璧なものを目指すがあまり、周りと対立し、その焦りから仲間を責めることもありました。しかし、私達にはどんな時もそばに横に隣に仲間がいてくれました。私達は1人ではありませんでした。だからこそ、悩みも焦りも周りからのプレッシャーも全て自分の力に変え、歩み続ける事が出来たのです。いつも、みんながいる。その事がどれ程心強かった事か。これから先、きっと何年経っても夏が来るたびに、あの高校生活最後の熱い夏を思い出すことでしょう。あの熱かった、とてつもなく熱かった夏のことを。あの夏の勇気が、努力がこれからの私達の未来をきっと照らして行ってくれる。そう信じています。歩みを止めるわけにはいきません。私達の道のりはまだまだ続いて行くのですから。 今日、卒業という日を迎えるにあたり、改めて現代の社会を見渡すと、世界では貧困や紛争などで多くの命が奪われています。美しい自然は人間の傲慢さにより失われ続けています。グローバル化、情報化の波に流され、現代社会は協調することを忘れ、個人主義、能率主義、保護主義へと変容しつつあります。そんな時代の中で、私達は今 何をなすべきなのでしょうか。困っている人がいたらすぐに手を差し伸べ、共に生きて行く姿勢。自分の為だけでなく、誰かの為にも一緒に生きて行く姿勢。ここ福高で私達は学びました。ここ福高で学んだ相手を思いやる心と一歩踏み出す勇気こそが私達の未来に求められているのだと思います。 旅立ちの時は来ました。一歩一歩大人へと近づく私達を、いつも支えて下さった先生方。温かく、時に厳しく私達を導いて下さった先生方、今まで本当にありがとうございました。「守・破・離」、この先生方の教えを心の大きな軸として、歩み続けて行きます。個性豊かな69回生のこれからの未来をどうぞ楽しみにしておいて下さい。 いつも私達を支えてくれた家族。私達は家族みんなの愛を一身に受け、今日まで成長することが出来ました。お父さん、お母さん、家族のみんな、どんな時も私達に寄り添い、支え励ましてくれてありがとう。「生きている」、こんなに最高で素晴らしい事を私達に与えてくれて、そして、私達を生み、育ててくれて本当にありがとう。どうかこれからもずっと元気でいて下さい。 友よ。忘れないでほしいことがあります。 私達が過ごした日常は、もう消え去って行くことを。当たり前の様に交わした「おはよう、また明日」も。当たり前の様に思えた たわいもない話も。当たり前のように隣にあったあの笑顔も。もう当たり前ではなくなるのです。でも、忘れないで欲しいのです。今日の別れは、永遠の別れではないということを。いつかまた、笑顔できっと出会える日が来ることを。 そして友よ。最後のお願いです。 その途中にはきっと数多くの試練が待ち受けていることでしょう。ですが、思い出して欲しいのです。私達は決して1人ではない事を。ここ福岡高校で過ごした日々が、学んだもの全てが、きっと私達を正しい道へと導く道標になることを。 ありがとう友よ。ありがとう福高よ。 (答辞より抜粋) |
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