朝ぼらけ・第109号を発行いたしました。 ※卒業式・全文データはページ下部に併記※

 第109号は巻頭に、平成28年3月13日に急逝されました新宮会長と生前お付き合いの深かった方より2名代表で追悼文を寄稿いただきました。
 新宮会長の福高生時代や普段のお人柄、また母校発展に誰よりも心を配り、まさにライフワークとしてお亡くなりなる直前まで創立百周年記念事業の陣頭で東奔西走されたお姿が偲ばれます。

 平成28年度 常任幹事会とその後の募金推進委員会での、重要な決議事項・報告事項が記載されておりますので、ぜひご一読ください。

◆追悼◆新宮松比古 福中・福高同窓会長

●松谷敏樹 前校長 退任のご挨拶、
●井上拓夫 新校長 着任のご挨拶、
●福中・福高校同窓会常任幹事会 報告、
●寄附金卒業回別集計・寄附金口座一覧表、
●平成27年度 福中・福高同窓会 入会式、
●第68回 卒業証書授与式、
●大学別合格者数
人事異動について、
●紅梅会だより、
●紅梅会総会を終えて、
●第2回 至誠福医会
研修学園だより、
●福高考古学部OB会 山口大会、
●厄払会を終えて、
●古野淳(高28回)ホルンリサイタルのお知らせ、
●平成28年度 福中・福高同窓会総会のお知らせ、
●平成28年度 福中・福高ゴルフ会のお知らせ、

などの内容となっております。

※お詫びと訂正

8ページの人事異動のコーナーで福高出身の先生の卒回に抜けがございましたので追記してお詫び申し上げます。
堀田 眞澄(高21)  森 輝治(高26)  田辺 大成(高63)

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朝ぼらけ第109号表紙

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式辞の全文データ

福岡県立福岡高等学校長 松谷 敏樹

 卒業生並びに保護者の皆様、誠におめでとうございます。心よりお祝いを申し上げます。今日に至るまでの保護者の皆様の並々ならぬご苦労を思いますとき、お慶びもいかばかりかと拝察申し上げます。

 さて、この三年間、私たちは、様々な分野で活躍されている福高の先輩から、ご講演をしていただきました。

 慶応大学医学部教授・井上 浩義 先輩は、「科学と利益相反」と題して講演され、原子力や放射線などを例にして、日本の発展のためには、科学技術というものが非常に大切であるが、最新の科学には必ず、良いところと悪いところがある。その両方のバランスをとりながら発展させていかなければならないというその意識が、大切であり必要であるとご教示いただきました。

 映画『キャプテン・ハーロック』など、コンピュータ・グラフィックを駆使した、アニメーション映画監督の第一人者である荒牧 伸志 先輩は、高校時代、自分の事がなんだか分からない状況で、「こんなもの、現実逃避なんじゃないか」と思いながらも好きだからと言うだけで、熱心にやっていたことが、後になって、一つも無駄にならず自分のベースというか、芯にあるものとして身になっているという印象が強い、それだけ、高校時代というのは自分にとって大事な時代だった。皆さんも、自分が思うがままに思い切って生きてほしいと述べられました。

 高校・大学ではラグビーにあけくれ、現在は東証一部上場企業社長である相浦 一成 先輩は、目標が曖昧だと行動計画も曖昧になる。高い目標、強い意志が潜在的なものを顕在化させる。常に数値化した目標をもち、レベル設定と時間軸が正確なアクションプランを作る。それは自分で決めることだ。「もう遅い」と思った時期が実はスタート時期だと、圧倒的なパワーで福高生を激励されました。

 そして、「福岡アジア文化賞」大賞を受賞された中村 哲 先輩の記念講演「アフガニスタンに生命の水を」での、地道な地域振興活動を大きな平和へとつなげ、広げていくお話は、異なる文化や歴史を学び、世界に目を向ける最高の機会となりましたし、義理人情を最も大切にされているその姿勢は、強烈なメッセージとして福高生の心に響きました。

 四名の先輩方のお話は、それぞれの個性が充分に伝わり、「多様性を尊重する態度」や「自分自身を相対化する感性」など、お一人お一人がおもちの福高文化に改めて気付かされ、それを後輩諸君に託される気持ちが強く伝わりました。

 生徒の皆さんは、入学して以来、本校の掲げる校訓、「至誠励業 剛健成風 操守堅固」の精神を体現すべく、この三年間よく努力し実践してきました。私は、皆さんとこの学び舎で三年間学校生活を共にしてきました。この学年は、何に対しても、真面目で主体的に行動する学年でした。学業はもちろんのこと、素晴らしい天候の下で実施できたスキー修学旅行、校舎改修工事という制約が多くある中で見事に成し遂げた体育祭や福高祭、そして部活動での活躍、とりわけ、野球部が三十二年ぶりの県大会出場を果たし、凄まじい福高の全校応援が出来ましたことは、私自身、幸福感でいっぱいでした。このように、様々な場面で君達が見せた頑張りや心優しさ、友達を支えようとする思いやりなど、一つ一つに感動を覚えたこと、その姿が思い出されます。

 皆さんの進路はそれぞれ違ったものでありますが、福岡高校で培ってきた「福高魂」「福高生の勁み」は、卒業してからこそ発揮されるであろうと確信しています。

 自信と誇りをもち、自分の利益のみを追求することなく、他人のことを思いやれる広い心、誠実な心をいつまでも持ち続けて欲しいと思います。また、皆さんがこの世に生を受けてから今日に至るまでの長い間、皆さんを慈しみ育んで来られたお父さん、お母さん、保護者の皆様に対するありがとうの感謝の心と、君達を温かく見守ってきてくださった周囲の方々に対する感謝の思いを忘れずに、これからの人生を歩んで行ってください。

(式辞より抜粋)

送辞の全文データ

在校生代表  山野 智寛

 頬に触れる風は日に日に暖かさをまし、柔らかな日差しに春の訪れが感じられる、この佳き日に、福岡高等学校を巣立ち行く、卒業生の皆様、ご卒業おめでとうございます。在校生一同、心よりお祝い申し上げます。

 時が経つのは早く、先輩方が福岡高等学校に入学され、はや三年がすぎました。ここ福高における三年間、それは長く、また短くも感じられたのではないでしょうか。歴史ある学び舎の下、高校生活三年間の仲間とともに謳歌した喜怒哀楽の青春が、今、鮮明に思い出されることと思います。私も、先輩方と共に過ごし、教えていただきました多くのことが思い出されます。

 思い起こせば、先輩方は本校の最上級生として、いかなる時でも様々な面で私たちの見本となり、熱心にリードして下さいました。入学以来、先輩方の姿は私達の憧れであり、目標でもありました。教室や食堂で友達とにこやかに語らう姿、部活動に懸命に取り組む姿、放課後一心に机に向かって勉強する姿、そして、様々な場面で福高を語り、私達を導いてくださった姿。その優しさの中に、熱き情熱と厳しさを備えた先輩方の姿は私達に福高生のあるべき姿を示してくださいました。

 中でも三大行事での先輩方のご活躍は、とても輝かしいものでした。短い時間の中で個性あふれる最高のクラス発表・展示を行った福高祭。グループ集会や全体練習で溢れんばかりの思いをぶつけ、一人一人が成功を願い、全力で取り組んだ体育祭。どちらも学校改築工事の影響を受け、規模縮小が危ぶまれる中、先輩方は多くの工夫を凝らし、例年通り、いや、例年を超える行事を作り上げられました。行事にかけるその熱き思いに私達は心を強く動かされました。

 近頃、世界では至る所で戦争、貧困、社会格差など様々な問題が発生し、日本でも厳しい社会情勢に加え、先が見えない不透明な時代が続いています。しかし、このような時代だからこそ、私達福高生がやらねばならぬ事があるのではないでしょうか。

 本日、卒業の日を迎えられる先輩方は、希望と夢を抱いて新しい世界に羽ばたこうとしていらっしゃると思います。福高を巣立つと、先輩方一人一人の新たな長い旅が始まります。その旅の途中で、大きな苦労や困難にぶつかることもあると思いますが、先輩方ならば、どんな壁も乗り越えてゆかれると私達は信じています。

 先輩方の築いてこられた伝統に恥じないよう、明日の福高を担うものとして、私達も先輩方のように何事にも懸命に、諦めず精一杯邁進してまいります。

 最後になりましたが、ご卒業される皆様の、より一層のご活躍とご健康をお祈りし、送辞といたします。

(送辞より抜粋)

答辞の全文データ

卒業生代表 入江 陽仁

 本校で過ごしたこの三年間は、語りつくせぬほど密度の濃い、まさに悪戦苦闘の、そして感動の日々でした。

 入学式。福岡高校は、歴史と威厳にあふれる校舎で私たちを迎えてくれ、3年間ここで学ぶのだという意欲がみなぎるのを感じました。応援歌指導では、応援団の激しい指導に、福岡高校にはすごいものが受け継がれている、と直感しました。今思えば、その「すごいもの」を次々に具現化していったのが私たちの3年間だったのです。その後、授業や部活動が忙しくなる中、九重キャンプやスキー修学旅行などの忘れられない行事を通して、私たちは自分の中に眠っていた力に気づき、自主性を持つこと、仲間と協同すること、68回生としての絆を深めること、などを実践しました。

 そして二年生、私たちが三大行事の中心となるときが来ました。「轍」というテーマを掲げ、受験を控えた先輩方へ応援と感謝の思いを届けた予餞会。準備を始めてみると、一つの行事の運営が想像以上に難しいことに気付き、実行委員はみな当日まで悪戦苦闘しました。しかし、実行委員と出演者、そして在校生が一体となって作り上げたステージを楽しんでいる先輩方の笑顔を見るにつけ、私たちにもやれるのだ、という自信が生まれていました。

 三年生になって迎えた福高祭、テーマは「異彩」。実行委員会では仲間や先生方と意見がかみ合わず、進展のない状態が続きました。一方クラス参加でも企画案が完成せず、話し合いを何度も繰り返していました。しかしそうやって苦しみもがく中から、ようやく解決の糸口が見えてきました。実行委員会は一つにまとまり、クラス参加は、試合間近の部活生も協力し、全体が凄まじい勢いで後れを取り戻していきました。本番では、全ての企画で、いきいきと輝くように活動する生徒の姿が見られました。それぞれが異なる色を放ち、一つの光を目指した福高祭は、仲間を互いに認め合うことができた、大切な思い出です。

 そして体育祭。「昴」というテーマの下、一人一人の力が統べられ、一つの大きな輝きとなる体育祭をつくろうと、3年生の多くが責任ある地位に就きました。その中で仲間や後輩を真剣に叱る友、見えないところで黙々と準備する友、また自分の意見が通らず涙する友の姿がありました。思い通りにならない不満、間に合うのかという焦り、そんな身悶えするような葛藤から時には逃げ出したいと思うことさえありました。しかし、率先して協力しようとする多くの仲間や後輩達の姿に力づけられ、互いに励まし合いながら私たちは、「昴」という一つの理想を目指して突っ走ったのです。

 体育祭当日、私たちは全ての思いをぶつけて戦いました。そして総合得点の発表。結果は僅差でした。まさに全員が自分の全力を尽くしたのです。3年生の思いは、応援歌斉唱で最高潮に達しました。あの応援歌は、福岡高校で青春時代を過ごした3年生の、思いの丈を込めた絶叫ではなかったでしょうか。

 私たちはこの3年間、仲間といくつもの困難を乗り越えてきました。自分の至らなさを痛感することも何度もありました。私たちがつまずきながらも前に進んで来られたのは、時には厳しく指導し、時には我慢強く見守って下さった先生方、辛く不安定な時も黙って支えてくれた家族のおかげです。

 本当に、有り難うございました!私たちは明日からそれぞれ違う道を進みます。それは一つとして平坦な道のりではないでしょう。しかし、困難にぶつかった時も、共に過ごした仲間たちとの思い出が、私たちを支える力になることと思います。そして再会がいつになろうとも、今までと同じように語り合い笑い合える、そんな私たちの絆を信じています。
私たちが卒業した後も福高の轍は続いていきます。

 在校生の皆さん、先ほどは素晴らしい送辞を有り難うございました。予餞会では皆さんの生き生きとしたエネルギーを受け取ることが出来ました。そのままの勢いで、これからの福高を盛り上げていってください。

 創立100周年へ向けて、福岡高校の更なる発展を祈念して答辞といたします。

(答辞より抜粋)

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